『バリバラ』VS『24時間tv(テレビ)』2016~2018放送内容【まとめ】
今年も24時間テレビの季節がやってきましたね!
毎年日本全体で多くの感動を呼ぶこの歴史ある番組ですが、近年は『感動を作り出している』と批判の声が大きいのも事実。
障害者の方ががんばる姿、克服する姿を取り上げることによって、
『わざとらしい』 『障害者の人は迷惑している』など、賛否両論巻き起こっていますね。
近年はSNSを利用する人が増えたことにより、このような声が自然と『世間の声』として聞き取りやすくなりました。
しかし『個人の声』と『メディア』の声は力の大きさが違います。
賛否両論の声が出ようとも従来通りに24時間テレビの番組作りをする日本テレビでしたが、なんと数年前から、『天敵』となる存在が現れます。
それがNHK(Eテレ)制作の『バリバラ』です。
二つとも『障害者』をテーマにしているテレビ番組なのですが、まったくテイストが違うことで話題に。
しかも2016年からはなんと『バリバラ』側が24時間テレビと同じ時間にわざと放送時間をかぶせて『障害者を取り上げるのに感動は必要か?』と、真向勝負を挑んだのです!
それからというもの、毎年8月、『バリバラ』と『24時間テレビ』の仁義なき戦いが繰り広げられています。
二つの番組がそれぞれ主張することは何なのか。そして、バリバラがあえて24時間テレビの裏番組として時間を重ねてまで訴えたいことは何なのか!
まとめてみました。
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バリバラとは?どんな番組?
障害者×情報バラエティー!バリバラ!
番組の公式HPを見るとこのように書いています。
2012年にスタートした、障害者のための情報バラエティー「バリバラ」。
笑いの要素を織り交ぜ、これまでタブー視されてきたテーマにも挑んできました。
2016年4月からは、障害のある人に限らず
「生きづらさを抱えるすべてのマイノリティー」の人たちにとっての
“バリア“をなくすために、みんなで考えていきます。
私が特に気になったワードは『バラエティ』という言葉。
従来の勝手なイメージだと、『障害者』と『バラエティ』ってなんか相容れぬ関係というか・・・一緒にしてはいけないようなイメージがありました。
番組コンセプトに『これまでタブー視されてきたテーマ』とあるように、きっと番組スタッフとしても今までそのイメージはあったでしょうし、だからこそ、新しい角度から勝負を仕掛けていると言えるでしょうね!
『バリバラ』基本情報
『バリバラ』は、NHK(Eテレ)木曜夜8:00~8:30(※再放送は日曜日0:00(土曜の深夜)放送)から放送されています。
※『24時間テレビ』に重ねてきたことが話題になったので、その時だけの『特番』と思われがちなのですが、実は毎週放送している番組なのです!
放送開始は2012年(平成24年)4月6日。
番組の出演者はDJの山本シュウさん以外は障がいを抱えています。
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初決戦!2016年、24時間テレビの裏番組として放送!
『感動ポルノ反対!』バリバラが24時間テレビに攻め込む!
この『バリバラ』がネットで大きな話題になったきっかけは2016年8月の放送でした。その日は国民的テレビ番組『24時間テレビ』の放送日。
なんと!まったく同じ時間に放送をかぶせにいったのです(笑)!!
〈「感動するな!笑ってくれ!」というコンセプトで始まったバリバラ。しかし、いまだ障害者のイメージは「感動する・勇気をもらえる」というものがほとんど。「なぜ世の中には、感動・頑張る障害者像があふれるのか?」その謎を徹底検証!スタジオでは「障害者を描くのに感動は必須か?」「チャリティー以外の番組に障害者が出演する方法は?」などのテーマを大討論!Twitterで視聴者ともつながり、みんなで「障害者の描き方」を考える。〉
放送タイトルは、〈【生放送】検証!「障害者×感動」の方程式〉。もうお分かりのように、裏番組の『24時間テレビ 愛は地球を救う』にライブでケンカを売ろうというわけである。
(引用 livedoorNEWS)
当時私はこのことを知らなかったのですが、放送前の予告の時点でかなり話題になっていたんですね!!
さて、実際に2016年のバリバラの放送を見た人の感想です。
すげえNHK教育のバリバラ「障害者は健常者を感動させる道具じゃない」と言い切った
— tetsu (@metatetsu) 2016年8月28日
日テレの「24時間テレビ」に違和感を感じている視聴者の疑問に応えるEテレの「バリバラ」www障害者を健常者の感動の道具にしてるのは「感動ポルノ」www全くその通りですwww #etv #ntv #24時間テレビ pic.twitter.com/lnrwEdAVk2
— 500円 (@_500yen) 2016年8月28日
助けが必要な人もいるし、障害の知識や理解を得る為にやるのはいいけど、やたらデカい声で感動だのなんだの言ってるからウザったくなるんだよ。
— will2181 (@will2181) 2016年8月28日
予想通り、視聴者からはかなりの反響があったようですね!
しかも『攻めているNHK』に対して好意的な意見が多かったようです。
さらに、
Eテレのやったこと
・いきなり「24」のアレっぽいマークを映す
・「笑いは地球を救う」の黄色いシャツ
・ゲストの障害者の人が本物の黄色いシャツ着てた
・感動映像の例を流すが間に「放送されない部分」を入れる
・アンケート結果で「感動しない」の勝ち
・なぞの河童
・最後にサライの鼻歌— みづな (@miduna_k2) 2016年8月28日
これ・・・(笑)!!
ちょっと笑ってしまったんですけど、バリバラのスタジオではあきらかに『某24時間テレビ』を模した雰囲気作りをしていたとか(笑)!
パロディというのかしら(笑)?
すごいぞ!NHK!!
攻めすぎ!!
この辺のバラエティ色を全開に出したのも、視聴者の共感を得るという意味で大成功だったのかもしれませんね!!
毎年恒例の『バリバラ VS 24時間テレビ』
もはや夏の風物詩に!
2016年に始まったこの『8月の陣』ですが、実は翌年以降も続いています。
初年度に比べて知名度も上がり、今では毎年のこの戦いを楽しみにしている視聴者も多いようです。
2016年の放送内容
【24時間テレビ】
・下半身不随の少年による富士登山
・片腕の少女による遠泳
【バリバラ】
・『感動ポルノ』の横行
『感動ポルノ』とは多数派(健常者)を気持ち良くさせる意図によってマイノリティ(少数者)を英雄視させる表現。
2017年の放送内容
【24時間テレビ】
・義足の女性が槍ヶ岳登山
【バリバラ】
・筋力低下の難病を抱えた男性が野球に挑戦⇒「(テレビ)ゲームでよかった」と本音を吐露。⇒オンエア。
・脳性まひの男性、登山に挑戦。スタッフに「がんばろう」と励まされるものの、「がんばらないとだめですか?」と本音をポロリ。⇒もちろんオンエア。
障害者のリアル・本音が見えると大反響。
2018年の放送内容
【24時間テレビ】
・義足少女の立山3000m登山
・車イス少年のシンクロウォーターショー
【バリバラ】
・テレビに「おいてけぼり」にされる障害者。手話に対応した番組が1日に30分しかない、字幕が早すぎて追えないなど、悩みが寄せられる。
番組内では生放送にも関わらず手話・副音声・わかりやすい言葉に変換した日本語などに対応。
(24時間テレビでは高速のテレビ字幕のみ。手話もなく障害者に優しい番組とは言えない。これを揶揄した内容)
管理人の所感
毎年少しずつ『バリバラ』の知名度もあがり、ファンも増えているようですね。
ただ、私も24時間テレビが嫌いなわけではなく(むしろなんやかんや毎年見ている)、毎年8月の夏の終りの一大番組ということで楽しみにしていたります。面白い企画もたくさんあるからこれからも続いて欲しいと思いますしね!
ただ・・・
感動を『台本』で作りあげている部分についてはなんか心がついていかないというか。
マラソンの距離も毎年ランナーのポテンシャルに合わせて変えている(わざとしんどくなるようにしている)点とかね。あーこれが『演出』なんだなーなんて思ってしまうわけです。
そして一番なんとも言えない気持ちになるのがやはり障害者の方が出演するコーナー。
元からハンディキャップがあるから何をするにしても大変なのはあたりまえ。それをわざわざコーナーを作ってがんばったことをほめてあげるというのは、なんか逆に差別的な気がしますね。
なんていうんだろ、『涙』しか許されないあの空気が苦手です。
そういう意味では、バリバラの番組コンセプトにある『障害者×バラエティ』の方が受け入れやすいし、「かわいそう」「不憫」なんて気持ちは出て来ないので健全なのかな、と思ったりします。
毎年関心が高まっている『バリバラ』VS『24時間テレビ』。
2019年度の今年の放送もきっと戦いが繰り広げられることでしょう。
大切なのは、テレビから流れてくるものをぼーっと見るのではなく『自分で考えること』だと思います。
あなたはどちらの番組に心が動きますか?
是非この機会に考えてみてください。
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