イッテQやらせ問題よりヒドイ!『日本テレビ視聴率買収事件』を振り返る
2018/12/04
大人気番組、世界の果てまでイッテQのやらせ問題。
当初、すぐに収束するかと思われましたが、日テレ側の初期対応の悪さから、今現在も日テレに苦情がかかる事態が続いているそうです。
視聴者としては『ダマされた!』『裏切られた!』という意識がどうしてもぬぐえないようですね。
しかし、今から15年ほど前、日本テレビが今回の問題とはくらべものにならないくらいの『裏切り』行為をしたしたことはご存知ですか?
その名も『日本テレビ視聴率買収事件』!!
日本全国の視聴者を欺き、だまそうとした卑劣な事件です。
一体どんな事件だったのでしょうか。
振り返っていきましょう!
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『日本テレビ視聴率買収事件』概要
フジテレビに圧され視聴率低迷。なんとしても数字を取りたい日本テレビ
事件が起きたのは2002年~2003年のこと。
今でこそ日本テレビが『三冠王』を達成していますが、当時はライバルであるフジテレビの視聴率の巻き返しがすごく、日本テレビは暗黒期を迎えていました。
人気番組の打ち切りが相次いでいたのです。
『なんとか視聴率を取らないと・・・!』
局内ではなにがなんでも数字を取らなければいけないという空気が広がっていきました。
視聴率のための禁断の手!金銭を渡して視聴を依頼!
なんとしても数字が欲しい・・・!
そもそも視聴率は無作為に選びだされたモニター世帯に専用の機械を設置し、ビデオリサーチ社が視聴率を出しているといいます。
つまり、視聴率を上げるためには、モニター世帯で自分の番組を実際に見てもらう必要がありました。
(逆にモニター世帯以外は見ても見なくても数字には直接関係ないということですね)
日本テレビのバラエティ担当のプロデューサーは自分の番組の視聴率を上げるため、まずこのモニター世帯を割り出し、続いて金銭を使って視聴を依頼したというのです。
では、どうやってモニター世帯を割り出したのか。本来だと外部には絶対漏れない情報ですし、一般人がどこかに問い合わせたところで知ることはできません。
驚くことに、このプロデューサーは探偵業者を雇い、ビデオリサーチ社の車を尾行するように伝えたといいます。
金銭授受に使われたお金はまさかの『番組制作費』
さらに驚きなのが、この時、金銭授受に使われたお金が、なんと番組の制作費だったこと。
しかも水増し請求していたお金でした。
もちろん、自分のお金だったら許されるわけではありません。
でもウソにウソを重ねるとはまさにこのことですね。
まさに悪質。このプロデューサーは結局懲戒解雇処分となりました。
しかし、金銭授受に使用したお金を全額返金したことから、日本テレビは刑事告訴しませんでした。
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『日本テレビ視聴率買収事件』の背景は?
視聴率に厳しく拘る日本テレビの社風
とにかく視聴率に厳しかったという日本テレビ。
局の上層部にかなり煽られていたといいます。事件の概要を見ても信じられない内容ですよね!
でもそんな「ありえない」ことをしてでも数字を取らなければいけない状態だったのかもしれません。
このプロデューサーではなくても、ほかの人もきっとかなりの圧を感じていたことでしょう。
当時、現場では報道として視聴者の役に立つ情報よりも数字が取れやすいニュースを優先していたという話もあります。
イッテQのスタッフも数字に追われていたのだろうか
ここからは私の推測ですが、ここ数年バラエティ界の頂点を極めていたイッテQですが、それゆえに制作担当者にもプレッシャーがあったのかもしれませんね。
一度高視聴率を取ってしまうとその後は上げることも維持することも難しい・・・。
でも番組は消耗品ですから、次々にネタを見つけなければいけない。それも、従来より『面白いもの』を・・・。
そこから『やらせ』の流れにつながるのはなんとなくわかる気がしますね。(絶対にダメですけどね)
テレビ業界で最悪の事件と言われた『視聴率買収事件』。あれから15年も経っているのに、もしかしたら未だに『視聴率至上主義』の考えが蔓延しているのかもしれませんね。
兎にも角にも、まだ今回の「やらせ」問題は収束していませんし、視聴者も納得していません。
改めて説明の場を設けていただきたいと思います!
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